繊細な美しさが印象的なアクセサリーの数々。日常に「特別」を装う喜びを。ワイヤークロッシェ作家 タカハシナオミさまへインタビュー

ワイヤークロッシェ作家 タカハシナオミさまへインタビュー

近沢レース店オンラインショップでは、ワイヤークロッシェ作家であるタカハシナオミさまの作品を取り扱っています。
ワイヤークロッシェは、ワイヤーを用いて編み込まれる技法のひとつ。手作業で一つひとつ丁寧に編み込まれた美しいアクセサリーの数々は、まるでレースのような繊細さ、華やかさを感じられます。

今回、タカハシさまの作品の魅力を多くの皆さまに知っていただきたく、ご本人へインタビューさせていただきました。
ワイヤークロッシェとの出会いや、作品へのこだわりや想いなどお聞きしました。

当店で取り扱っている作品についてもお話しいただきましたので、ぜひご覧ください。

——本日はありがとうございます。まずは、ワイヤークロッシェについて教えてください。

ワイヤークロッシェとは、シルバーなどの金属をかぎ針で編んでいく技法になります。ワイヤーは、なまし加工が施されたものを用いており、手作業でひとつずつ編んでいます。
完全にオリジナルで制作しているので、基本的にはひとりで制作しています。モチーフにもよりますが、小さいもので数十分くらい、大きいものだと1時間以上はかかりますね。

私がワイヤークロッシェに初めて出会ったのは、ロンドンでの留学時代でした。機械がない時代から存在していたようで、当時はチェーンを編む技法として使われていたようです。

最近になってモチーフとして編まれたり、インテリアとして用いている作家さんも見かけるようになりました。日本ではビーズと組み合わせている作家さんもいらっしゃいます。見た目が違っていても、基本的な技法は同じであることが多いようですね。

——ワイヤークロッシェはロンドン留学時代に出逢われたとのことですが、今のスタイルになるまでどのような試行錯誤を繰り返されたのでしょうか?

初めてワイヤークロッシェを見た時、繊細で素敵だなと思い、早速チャレンジしました。ですが、金属の扱いが想像以上に難しくて。
なかなか思うような形にならず、その時は諦めてしまいました。シルバーも高いですし、学生にとっては挑戦しづらかったというのもありましたね。

再度注目したのは帰国後でした。日本ではビーズやアクセサリー制作が流行っていて、それらを制作する中で土台としてワイヤークロッシェを用いることがあったのですが、アクセサリーのモチーフとして編んでみたら面白いのではないかと思い、再び制作に取りかかるようになりました。
ワイヤークロッシェを本格的に制作するようになって10年以上経ちます。

——ご自身の作品へのこだわりや想いを教えてください。

ワイヤークロッシェ作家 タカハシナオミさまへインタビュー

アクセサリーを主に制作していますので、つけ心地にはこだわっています。あまり甘すぎないようなデザインに仕上げているので、いつものファッションに取り入れていただいて、お客様の気分が上がってくれたら嬉しいです。
モチーフは、レースやフリルだったり、何か特定のものにこだわるというよりは、普段からいろいろなものを見てイメージを膨らませ、試作していく中で完成系を作り上げていくことが多いです。

身につけるという意味でのつけやすさも工夫しています。アクセサリーってお出かけ前の仕上げのような感じでパッとつけることも多いと思うんですよね。そういったときに手間なくつけられるようなデザインというのも意識しています。

——これまで制作した作品で印象に残っているものはありますか?

そうですね。最初の頃に作っていた作品は思い入れが強いですね。結構大きなネックレスなどを作っていて、一つひとつにかなり時間を費やしていました。
当時はアクセサリーというより作品を作っていたような感覚に近かったかもしれません。

——近沢レース店との出会いについて教えてください。

共通の知り合いの方に紹介していただいたのがきっかけです。3年前くらいでしょうか。ありがたいことに私の作品を見てくださって、ぜひ店舗で取り扱いたいとお話をいただきました。

お話を聞いて、私自身の作品との親和性があると思いましたし、近沢レース店さんの商品も素敵なものがたくさんありますのでそこに並べていただけるなら嬉しいなと思いお引き受けしました。

——当店で取り扱っている商品について、特徴やこだわり、おすすめポイントなどを教えてください。

私が制作している作品の中から、近沢レース店さんに選んでいただきました。あらゆるモチーフの作品を選んでいただいたので、ご自身のお好みに合うものがあれば嬉しいです。

特に気に入っているのは「○□ Earring」です。もともと「Bukubuku Earring」といって丸をモチーフにした作品を先に作っていたのですが、そこに四角を混ぜ、色も2色にすることで、より動きのあるアクセサリーになりました。
色は黒を入れているので、華やかになりすぎずサラッと身につけていただけると思います。

ワイヤークロッシェ作家 タカハシナオミさまへインタビュー

「Kirakira Necklace」も人気アイテムですね。ファッションに何かアクセントを加えたいというときにぴったりのアイテムです。チェーンもキラキラしたものを用いているので、シンプルなお洋服にも合わせていただけると思います。
留め具を使わずチェーンとワイヤークロッシェのみで組み合わせたので、使い勝手もいいですね。太めのワイヤーで編んでいるため思ったより丈夫なので、ぜひ日常生活に取り入れていただきたいです。

ワイヤークロッシェ作家 タカハシナオミさまへインタビュー

近沢レース店さんで取り扱っているアパレルアイテムとも親和性があると思いますので、レースを用いたコーディネートに+αとしてロングネックレスやイヤリングなどを合わせていただくのも面白そうです。
とはいえ、コーディネートは皆さんの自由だと思いますので、私が想像つかないような使い方もしていただけたら嬉しいですね。

——今後の目標や、挑戦したいことなどはありますか?

今は真鍮で編むワイヤークロッシェ制作に挑戦しています。真鍮はシルバーに比べて硬いので、今までの作品とは違う面白いものができるのではないかとワクワクしています。
アクセサリーだけでなく、オーナメントなどの作品も増やしていきたいなと思っています。

アクセサリーは、ワイヤーではなく細いチェーンを用いてかぎ針で編むような作品作りに挑戦しています。

——最後にこのインタビューを読んでいる方へメッセージをお願いします。

近沢レース店さんのオンラインショップはたくさんの方が利用していらっしゃると思いますので、今回取り扱っていただいたことをきっかけに、少しでも親和性を感じていただき、私の作品に興味を持ってもらえたら嬉しいです。

プロフィール

ワイヤークロッシェ作家 タカハシナオミさま

タカハシナオミ(Takahashi Naomi)

札幌で油彩を学び、現代美術に憧れて渡英
美術館のジュエリーコレクションに心奪われジュエリー科に編入
1年だけジュエリーを学び帰国
2008年 銀線をかぎ編みすることを独学ではじめる
2009年 現在のテイストの作品を作りはじめる
2011年 Takahashi Naomi始動