立体的で豪華な美しさをもつ、ギュピールレースの魅力。
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- 2023.10.10.
ギュピールレースは刺繍によって立体的で美しい見た目を持ち、ハンカチの縁やポーチなどの小物、テーブルクロスなどのインテリアなど幅広く使われているレースの一種です。
あまり馴染みがないギュピールレースという言葉ですが、今回はギュピールレースとは何か、皆さまにご紹介したいと思います。ギュピールレースの特徴や作り方、魅力をご紹介しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
ギュピールレースとは
現在、近沢レース店で取り扱っている主力のレースです。刺繍の技術を応用した機械レースのため、あらゆる柄を表現することができ、ハンカチからアパレル、インテリアまで幅広いアイテムに使われています。
ギュピールレースは、刺繍から発展したニードルポイントレースの一種で、レリーフ状の透かし模様が特徴。古くは手工芸でしたが、現在は機械化されており、ケミカルレースと言われることもあります。
その作り方は、まず水に溶ける特殊な繊維の布を土台にし、刺繍を行います。その後、基布を水洗いすることで土台部分を溶かし、刺繍部分だけがレースとして残るように作っています。とても簡単に表現すると、ボタンホールステッチの連続で模様を構成しているイメージです。
ギュピールレースの詳しい作り方はぜひこちらをご覧ください。
人気の理由
ギュピールレースの人気の理由は、刺繍の立体感、透け感、そして耐久性に富んでいることにあります。
ポリエステルをはじめ、レーヨン、綿、ウールなど様々な素材のものが存在し、それぞれに独特の風合いがあります。このような理由から、デザインの自由度と再現性が高く、幅広いアイテムになじむレースを作り出すことができるのです。
ドイツの技法
ドイツのプラウエン地方のギュピールレースは、プラウエンレースとも呼ばれ、独自の技法で作られています。
急速に発展したのは機械レースが導入された19世紀中頃で、現在では職人が減少傾向にある中ではありますが、近沢レース店ではプラウエン地方のその素晴らしい伝統技法で仕立て上げられたギュピールレースのインテリアを取り扱っています。
機械でパーツ毎にレースを作り、熟練の職人が手振りミシンで縫製するので、複雑な模様の総レースのインテリアを作ることができるのです。一点一点そのように縫製をし、大きなテーブルクロスも同じ手法で縫製していきます。
しかしながらパーツの繋ぎ目部分は見分けるのが困難なほど、とても自然な美しい仕上がりです。(通常ギュピールレースは生地状、またはテープ状で作られ、そのレースをパーツにして縫製することが多いです。)
機械のみで製作したレースと違い、作り方にひと手間が入ることにより、繊細さと豪華さのある一枚に仕上がります。さらに、その立体的で豪華な仕上がりとは裏腹に、ご家庭でお手入れしやすくイージーケアなところも特徴であり、おすすめのポイントです。
現在では大変希少価値の高いお品物ですので、ぜひ機会のあるうちにお手に取っていただけたらと思います。
レースの歴史についてより詳しく知りたい方はぜひこちらも合わせてご覧ください。
まとめ
美しさだけでない、ギュピールレースの魅力が伝わりましたでしょうか。レースがお好きな皆さまはもちろんのこと、レースは気になるけれどまだお手に取ったことがない皆さまにも、ぜひギュピールレースに触れるきっかけとなりましたら幸いでございます。。