レースはどうやってできているの?ギュピールレースの作り方やお手入れ方法について紹介
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- 2022.12.23.

こんにちは、近沢レース店営業の責任者、近澤 柳です。本日は当社の屋号でもある、レース、そのレースはどうやってできているのか?をみなさまにシェアしていきたいと思います。
レースは大別すると2種類の技法によって分類されます。1つ目は編む技術のレース。2つ目は刺繍の技術のレース。
今回は、当社の代表商品である、オールレースショールやテーブルウェアである、デーブルセンター、マット、ドイリーなどのヨーロピアンレースや、タオルハンカチに使われているレースで刺繍の技術から派生したレースである、ニードル・ポイントレースの機械版と言われている、ギュピールレースの作り方を紹介したいと思います。
中でも、ギュピールレース発祥と言われている、ドイツで作られているヨーロピアンレースの作成方法をご覧に入れながら、説明をさせていただきます。

こちらは、約10年間のロングセラーで、近沢レース店の代表的商品でもあるのですが、お箱や、お手提げのデザインにも使用しております、我々もとっても好きなデザインのレースです。

ギュピールレースの作り方
約20mくらいの幅の機械に2.7cm間隔で針が整列しています。その針には糸が仕掛けられていて、針は前後に同じ動きをします。最新のマシーンでは、針毎に動く針、動かない針というように設定することができますが、原則は、この20mに整列した針が同じように動くとお考えください。
針が同じように動くのに、どうして色んなデザインができるの?と疑問を持たれた方、安心してください。針の向こう側にある、スクリーンが動くことによって、美しいレースデザインが形成されていきます。
詳しく動きをご覧になりたい方は私の作成した動画をご覧くださいませ。

スクリーンと申しましたが、そのスクリーンの上に溶液につければ溶ける、特別な不織布のような生地を貼り付け、その上に刺繍を行っていきます。

刺繍が完成すると上記のような状態になります。レースの透け感があまりなく、不織布の上に刺繍されているのがわかりますよね?
ここから裁断をして、縫製し、テーブルクロスやセンターの形にしてから、溶液に浸けて不織布を溶かす場合と、先に溶かしてから、縫製する場合と両方ございます。

この写真のように、パーツ毎にカットしていくのですが、刺繍する段階で、上述したように針が整列しているので、一列で違う柄を刺繍することができません。つまり、約20mは同じ柄の連続になるわけです。違う柄を刺繍したければ、列を変えて、刺繍することになるのです。ほとんどの場合は、一反の中では同じ刺繍の場合がほとんどなのですが。
ですから、テーブルクロスやセンターのように大きいデザインの場合は同じレースの中に複数の柄が含まれているので、色んな反物からパーツをカットして、完成形のデザインの部分を使うわけです。

パーツをカットした後は必要なパーツを縫製していきます。大きいものになると、気が遠くなるような作業時間になりますが、細かい作業で、完成後はどこを縫ったのかわからないレベルになります。私だったら、指を縫ってしまいそうです。(笑)

こちらは、不織布を溶かしてから縫製している写真です。

最終系は上記を縫製した状態になります。

このように生地とレースの組み合わせたものもございます。