長寿祝いの年齢はいつ?由来やお祝いの色をご紹介

長寿祝いの年齢はいつ?由来やお祝いの色をご紹介

長寿祝いとは祖父母など高齢の方の人生の節目を祝って、日頃の感謝の気持ちといつまでも長生きしてほしいことを願ってお祝いするものです。

長寿祝いの年齢や由来は実は奥が深く、詳しく知るとそれぞれの年齢にまつわる「色」があることが分かります。
今回は長寿祝いの名前と年齢、お祝いする由来や、プレゼントにぴったりなお祝いの「色」をご紹介します。

おめでたい長寿祝いを迎えたことを、ぜひご家族や親戚、友人とお祝いしましょう。

長寿祝いとは?

長寿祝いとはさまざまな年齢でその年を迎えたことを祝う風習です。

長寿をお祝いする際は「数え年」で祝うのが本来の形式でしたが、現在では「満年齢」で祝うことが多くなってきています。

また、現代では一般的に家族や親戚で食事会など場を作り、年齢にまつわる色のちゃんちゃんこを着て、贈り物を渡す祝いの場として残っています。

長寿祝いの由来

古くは中国の儒教「長寿を尊ぶ」という思想に由来すると言われており、日本では平安時代に貴族の間で広まりました。

そして、奈良時代では40歳から10年ごとに祝っていたと残っていますが、現在も行なわれる60歳還暦を祝う長寿祝いは室町時代に始まり、江戸時代に一般庶民の間で広がったものだそうです。

現在では寿命が大幅に伸び、長寿祝いは100歳を超える年まで祝う風習になりました。

長寿祝いの種類と色をご紹介

長寿祝いの種類と色をご紹介

還暦(かんれき)

還暦は60年で十二支が一巡してもとの「暦」に「還る」ことから「還暦」と呼ばれています。

61歳(満60歳)でお祝いする年ですが、60歳まで生きれば長寿であり盛大に祝っていた時代とは変わり、現代では「長寿」より「人生の節目や感謝を伝える日」としてのお祝いが多くなっています。

そして、還暦のテーマカラーは赤となっていますが、これは還暦のプレゼントとして馴染みがある赤いちゃんちゃんこでイメージがあるでしょう。
赤には魔除けの意味が込められていると同時に、干支が戻ることで赤ちゃんに還るといった意味からテーマカラーとなっています。

緑寿(ろくじゅ)

緑寿は66歳の方を祝う行事であり、他の長寿祝いとは異なり2002年に日本百貨店協会が提唱したことでお祝いされるようになりました。

由来としては、一般的な定年がそれまでの60歳から65歳、つまり数え年66歳へと延長された際に「人生の節目」を祝うイベントとして登場してきたものです。

元々は「緑々寿」を略して「緑寿」としたもので、「緑々→ろくろく→66」にかけられており、テーマカラーはその名前の通り緑です。

古希・古稀(こき)

古稀は中国の詩人である社甫の曲中の「人生七十古來稀」という言葉からきているものだとされており、70歳の長寿祝いです。

「70歳まで生きるのはとても珍しいこと」という意味があり、70歳まで元気に過ごせることが当時は本当に珍しいことだったのですが、現代では平均寿命が伸びたことによって一般的な長寿祝いになっています。

そして、古稀のテーマカラーは紫です。
紫は古くから気品がある特別な色として認識され位の高い人が身につける色となっていたため、長寿への敬意を込めてお祝いに使用されています。

喜寿(きじゅ)

喜寿は77歳のお祝いであり、喜の草書を「㐂」と書き、字を分解すると七十七のようになることに由来しています。 

他の長寿祝いでは元々中国から由来していることが多いですが、喜寿は日本発祥の長寿祝いであり室町時代から始まったとされています。

テーマカラーは古稀と同様に紫であることが多いですが、紺色などもあるため、古稀で紫色のものをプレゼントした場合は紺色のものを送るのも良いかもしれません。

傘寿(さんじゅ)

傘寿は「八十寿(やそじゅ)」とも言い、80歳をお祝いする長寿祝いであり、「傘」の略字「仐」が「八十」に見えるため生まれたお祝いです。

また、傘の末広がりが縁起が良いとされていることも由来であると言われています。
そして、喜寿と同様に日本発祥の長寿祝いとなっています。

 

テーマカラーは一般的には黄色や金茶色を使用する場合が多いですが、地域によっては古稀や喜寿と同様に紫が使用される場合もあります。

米寿(べいじゅ)

米寿の由来は「米」の字画を分解すると「八十八」となることからきており、88歳のお祝いです。

こちらも日本発祥の長寿祝いであり、日本では古くから「八」という数字が末広がりで縁起が良いとされていたため、それが二つ重なることから大変おめでたいと祝うようになりました。
特におめでたいとされているため、還暦の次に大きく祝う長寿祝いとして親しまれている地域もあります。

テーマカラーは金茶色、黄色となっており、こちらは秋に実る稲穂の色を連想されることから多く選ばれています。

卒寿(そつじゅ)

卒寿は90歳を祝う年であり、平均寿命が80代までのびた現在でも長生きだと言える節目の年となることでしょう。

卒寿の名前の由来は「卒」の略字である「卆」が「九十」に見えることから名付けられました。

 

テーマカラーとしては紫や白が使用され、その中でも白は純粋で無垢・神聖な色とされています。

白寿(はくじゅ)

白寿は百という漢字から一を消すと白になることが由来となっており、100−1という数字から99歳のお祝いをする長寿祝いです。

 

その名前からわかるようにテーマカラーは白となっています。

99歳まで長く生きたことへのお祝いや感謝はもちろんですが、100歳を目前に控え、いつまでも健康であることを祈って白が使われたプレゼントを送ることをおすすめします。

百寿(ひゃくが)・紀寿(きじゅ)

100歳をお祝いする百寿はその名前の通り「百」をお祝いする年であり、現代でも一つの大きな節目となることでしょう。

一世紀を表す紀寿と呼ばれることや百寿(ももじゅ)、そして、60歳から79歳までの20年間を「下寿(げじゅ)」、80歳から99歳までの20年間を「中寿(ちゅうじゅ)」、100歳以上を「上寿」と考える説から、上寿(じょうじゅ)との呼び方もあります。

百寿のテーマカラーは桃色、白となっており、桃色は「ももじゅ」の呼び方からきていると言われています。

それ以上の長寿祝い

実は現代では100歳を超えた長寿祝いが存在します。

  • 茶寿(ちゃじゅ)108歳
  • 皇寿(こうじゅ)111歳
  • 大還暦(だいかんれき)120歳 

などがあり、それぞれお祝いする色は特に決められていません。

この年まで長生きすることができる人は現代でも珍しいため、当人のお好きなカラーなどで盛大にお祝いすることをおすすめします。

長寿祝いを贈る場合のマナーやタブー

長寿祝いを贈る場合のマナーやタブー

長寿祝いには「苦」や「死」など不吉、縁起が悪いとされるものは避けるべきであり、例えば、髪の毛を溶かす「櫛」などは「苦死」が連想されるため避けるべきものにあたります。

また、普段のプレゼントでは喜ばれるものですが、老眼鏡や杖など老いを感じるものもなるべく避けることをおすすめします。

そして、贈り物にはのしをつけたり、日頃の感謝を込めてメッセージや手紙を添えると喜んでもらえるでしょう。

まとめ

長寿祝いにはさまざまな呼び方や年齢にまつわる色があり、名前自体を難しく感じるかもしれませんが、お祝いする気持ちが何よりも大切です。

長寿祝いの年齢にまつわる色はお祝いするちゃんちゃんこやプレゼントに取り入れやすいため、ぜひ贈り物をする際は思い出してみてください。

マナーやタブーも複数存在するため気をつけつつ、その年を迎えたことをぜひお祝いしましょう。