一広×髙島屋×近沢レース店「リボーンコットンプロジェクト」
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- 2026.06.11.
雨上がりのきらきらと輝く、大きなハスの葉。その上で、1匹のカエルが本を広げています。お気に入りの1冊を手に、穏やかな午後の時間を満喫している。
そんな小さな読書家の姿から、今回の物語ははじまりました。
近沢レース店が新たに企画した新作タオルハンカチ「ヨミガエル」。一広×髙島屋×近沢レース店「リボーンコットンプロジェクト」から生まれた、近沢レース店としても初となるサステナブルな素材を使用した1枚です。
本を読むカエルの愛らしいモチーフと、もう一度生まれ変わったレースの物語を、1枚のハンカチに込めました。

「リボーンコットンプロジェクト」
「ヨミガエル」が生まれた背景には、一広・髙島屋・近沢レース店の三者によるコラボレーション「リボーンコットンプロジェクト」があります。
リボーンコットンとは何か、どのように生まれ変わるのか。プロジェクトの全体像をご紹介します。
一広×髙島屋×近沢レース店、三者で紡ぐ物語
「REBORN COTTON(リボーンコットン)」は、タオル美術館グループを擁する一広様のタオル再生の取り組みから生まれた再生コットンです。
タオル製造工程で出る廃材や、使用済みのタオルを回収し、再び糸として蘇らせる取り組みは、2022年にグッドデザイン賞を受賞。循環経済の実現や環境保全への貢献が、広く評価されてきました。
今回の「ヨミガエル」は、そのリボーンコットンを軸に、三者がそれぞれの専門性を持ち寄って実現した1枚です。
再生素材を提供する一広様、企画全体を総合プロデュースする髙島屋様、そして「レースを通じた表現」を担う近沢レース店。
素材・企画・つくり手のそれぞれが主体となり、1枚のハンカチに小さな物語を紡ぎました。
リボーンコットンが生まれるまで
リボーンコットンは、いくつもの工程を経て生まれ変わります。タオル製造の過程で出る廃材と、回収された使用済みのタオルが、まず指定の工場へと運ばれます。
そこで生地をカットし、繊維を細かくほぐす「反毛(はんもう)工程」、繊維をなじませる「混打綿(こんだめん)工程」を経て、バージンコットンとブレンドされ、新しい糸へと再生されていきます。
「ヨミガエル」では、この再生糸を地緯糸として使用しています。手にしたときに見える、糸の1本1本が、誰かが大切に使い続けた1枚のタオルの記憶を、静かに受け継いでいるのです。
「ヨミガエル」ハンカチのデザインと素材の魅力
「ヨミガエル」はどんなハンカチなのか。まずは、レースに描かれたモチーフと、こだわりの素材についてご紹介します。
再生コットンと無撚糸というふたつ素材が、近沢レース店らしい遊び心とともに1枚のハンカチに息づいています。
本を読むカエルと、しずく、そしておたまじゃくし

「ヨミガエル」のレース部分の主役は、1冊の本を広げて読書を楽しむカエルです。「読み+カエル」。そんな小さな言葉遊びから、デザインは生まれました。
生地部分にも、よく見ると小さな仕掛けがあります。小さな水滴が少しずつ集まり、やがて大きなしずくへと姿を変えていく様子。そしてそのなかには、こっそりとおたまじゃくしの姿も忍ばせました。
雨上がりの瑞々しさと、これから命がめぐっていく予感。近沢レース店らしい遊び心とともに、1枚のハンカチに小さな物語を織り込んでいます。
毎月発売するシーズンタオルハンカチにも、季節ごとのモチーフに小さな物語を込めてきました。「ヨミガエル」もまた、そうした延長線上に生まれた特別な1枚です。
素材へのこだわり
「ヨミガエル」には、地緯糸(じよこいと)部分に「リボーンコットン」と呼ばれる再生コットンを使用しています。 ハンカチの中で、ふと見えるグレーの糸。その1本1本が、かつてどこかでタオルとして役目を終えた素材から生まれ変わったものです。また、レースには再生ポリエステルを使用しています。
一方、肌に直接触れる表面は、ふんわりとした無撚糸(むねんし)で仕上げました。
無撚糸とは、糸に撚(よ)りをかけずに織り上げる技法で、繊維の1本1本が立ち上がるような、やわらかくボリューム感のある肌触りが生まれます。
撚りをかけない分、糸のあいだに空気を含みやすく、水分をすばやく吸い取ってくれる。タオルハンカチとしての心地よさにも、しっかりと応えてくれる素材です。
サステナブルな素材を使うからといって、使い心地に妥協はしない、近沢レース店が大切にしてきた「触れる喜び」を、しっかりと残した1枚に仕上がっています。

1枚のハンカチに、サステナブルという選択を
近年、繊維業界では、素材の選び方そのものを見直す動きが少しずつ広がっています。 タオルや衣類の製造で出る廃材や、役目を終えた製品をふたたび糸へと戻す。循環型のものづくりが、これまで以上に求められるようになってきました。
毎日手に取るハンカチのような小さな日用品にこそ、サステナブルを取り入れるきっかけにしてみませんか。
「ヨミガエル」というネーミングに込めた想い
「ヨミガエル」という名前には、二つの意味が重ねられています。レースに込めた「還る」という発想、カエルというモチーフが象徴するもの、そしてデザインに描かれた一場面。
ここでは、ネーミングの背景にある物語をご紹介します。
「還る」レース、という発想
もう一度、愛されるために還(かえ)ってきたレース。役目を終えた素材が、地球に優しい再生ポリエステル糸として生まれ変わり、もう一度輝きます。(企画スタッフ)
「ヨミガエル」のレース部分には、再生ポリエステル糸を使用しています。一度は役目を終えた素材が、糸へと生まれ変わり、ふたたびレースとして編まれ、人の手に届く。
その循環のあり方を、近沢レース店では「還(かえ)るレース」と呼ぶことにしました。
「還る」と「カエル」。同じ音を持つふたつの言葉から、「カエルレース」という愛称が自然に浮かびあがってきました。
そして、本を広げる小さなカエル=「読み・カエル」と組み合わせることで、「ヨミガエル」というネーミングが完成したのです。

カエルが象徴するもの
カエルは古くから、進化や変容のシンボルとされてきました。水のなかでおたまじゃくしとして生まれ、やがて陸に上がり、姿を変えていく。大きな変化のなかにも、命の連続性があります。
「ヨミガエル」というハンカチに込めたのも、その姿勢でした。一度役目を終えた素材を、ただ捨ててしまうのではなく、形を変えて受け継いでいくこと。
新しい姿になっても、もう一度誰かに愛されるようにと願いを込めること。1枚のハンカチが、小さな循環の一部となることを、私たちは大切にしたいと考えています。
デザインに込めた、穏やかな午後の情景
雨上がりのハスの葉の上で、1匹のカエルが本を読む情景。誰もが日々のなかでふと出会う、穏やかで瑞々しい、けれどかけがえのない一瞬。
そんな時間が、ハンカチを手にする方の暮らしのなかにも、いつまでも続いてほしい。
そう願いながら、1枚のレースに小さな物語を編み込みました。
まとめ
近沢レース店にとって、再生コットンと再生ポリエステルを用いた商品は、今回の「ヨミガエル」がはじめての取り組みです。
老舗レース店として歩んできた長い時間のなかで、私たちが大切にしてきたのは、丁寧にものづくりに向き合い、手に取った方の暮らしにそっと寄り添うこと。
その姿勢の延長線上に、これからは「素材の選び方」という新しい視点も加えていきたい。今回のプロジェクトは、その第一歩です。
1枚のハンカチから始まる、小さな循環。近沢レース店は、これからもものを大切にする心と、ふと笑顔がこぼれるような遊び心を、レースの一目一目に込めてまいります。
※「リボーンコットン」「REBORN COTTON」は一広様の商標です。