1分半に1枚売れている大人気タオルハンカチの歴史に迫る!
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- 2022.12.29.
こんにちは、近沢レース店営業の責任者、近澤 柳です。最近タオルハンカチのコンテンツを書いていて、ふと、当店のタオルハンカチの成り立ちについて気になりました。 私は2006年に当社に入社したのですが、入社した当時からタオルハンカチは発売しており、多くのお客様にご愛顧いただいておりました。しかし、昨今はその当時の比較にならないくらいの枚数を年間で作成しております。
参考までに、私が入社した当時は年間数万枚の販売数だったのが、現在ではなんと年間35万枚も販売しているのです。 これは「1分半に1枚」お客様にご購入していただいていることになります。こう見ると、私でさえ、びっくりするくらいのヒット商品に成長したと感じます!ひとえにお客様一人一人が私共のハンカチをご愛顧下さっているお陰なのです。本当に本当にありがとうございます。
さて、こんなに凄まじい販売数までに成長したハンカチの歴史って、どのように辿ってきたのか?気になりませんか? ありがとうございます!みなさまからの「気になる〜!!!」というお声が聞こえて参りましたので、今日は近沢レース店のタオルハンカチの歴史について、みなさまと一緒に振り返っていきたいと思います。 上述のように入社した当時より、タオルハンカチは発売しておりましたので、私の記憶以前のお品物を、記録が残っている限りでお調べし、振り返っていきたいと思います。
初代タオルハンカチは?シーズンタオルハンカチという概念が始まったのはいつから?歴代の人気ハンカチは?などをご案内していますね。
初代タオルハンカチ
気になるのは、初代ではありませんか?一番初めに作成したタオルハンカチはどのようなデザインだったのか?データを掘り起こしまして、発掘したのが下記のお品物です。 なにぶん、私が入社前のことですので、もしかしたら、もっと古いものもあるのかも知れませんが、長く勤めてくれているスタッフにも確認をし、データが取れる最も古い商品写真がこちらでございました。
2001年12月頃発売したという記録が残っているハンカチ、当時から10年くらいロングヒットであった「スウィートローズ」というシリーズの1アイテムとして登場したようです。 このローズのレースが人気でアクセサリーケースやファスナーポーチ化粧ポーチなど、さまざまなアイテムを作成しておりました。当店のお客様の多くは薔薇柄のレースがお好きなのです。薔薇は横浜市の市花でもあり、横浜で120年以上お商売している当店でも定番的に薔薇のレースアイテムはお作りしているのです。
初代?のタオルハンカチは今のようにハンカチ生地の周り一周に豪華なレースをつけるのではなく、ピコレースという小さいレースを一周し、ワンポイントで薔薇のレースをつけるという手法でした。この薔薇が目を惹きますよね。
現在のタオルハンカチの始まり
それでは、今のように周りにグルリと豪華なレースがついたのはいつ頃なのでしょうか?私も気になったので、調べてみました。
なんと、こちらが、2004年に恐らく初めて作成した、ハンカチ生地の周りにぐるりとレースをあしらった今の形態のタオルハンカチです!当時から、今治の生地を使い、レースはポリエステル。お手入れ簡単、洗濯機でも洗える仕様で発売したのですね。なんとも趣があるレースデザインですね!
因みに同時期に膝掛けサイズも展開をしておりました。昨今も膝掛けサイズは毎回展開する訳ではないのですが、たまに販売すると、とても人気を頂戴いたします。
こちらはチュールエンブロイダリーレースという名前で、当店の現在の売れ筋である、ギュピールレースのタイプと同じマシーンでお作りするのですが、チュールネットの上に刺繍をする、という技法で作成されたレースです。 繊細なデザイン表現が可能で、とってもエレガントになりますよね。
2005年になると、今のようなパステルカラーの生地が登場し、レースデザインも複数デザインが登場しております。更に、chikazawa lace と文字の刺繍入りだったのですね! 今でもこちらのピンク・ブルー・グリーンは同色の生地を使用しているのですが、この当時から人気のあったお色目なのですね!この小花のレースも数年は発売していたようです。愛らしいデザインですよね。
2010年くらいになってくると、タオルハンカチの人気は不動のものとなってきます。定番的に、シーズンを問わず、いつでもご購入いただけるように、継続的にお品物を入荷させるようにしておりました。 この柄はご記憶にある方も多いのではないでしょうか?ティアラ風に見えるレースなので、ティアラと名付けて、少し違うデザインのものなのですが、最近まで販売しておりました。ロングランのデザインですよね。
ロングランになるレースは、もちろんお客様の人気も大事なのですが、洗ってもくたらない、丈夫なレースである、ということも大事なのです。 当店のハンカチに使う、ギュピールレースはポリエステル糸を使い、針数も多く、その分全てのお品物が丈夫ではあります。しかし、その中でもこのレースデザインはトップクラスの丈夫さでした。美しいのは当たり前。 お使いいただく方のシーンを想像してものづくりをするのが、当店の信念ですので、そこまでこだわり抜いているのです。
よく、お店にいると、お客様に「もう何年も使っているのよ」とお鞄の中のハンカチをお見せいただくこともしばしば。それだけ、当店のハンカチは長年お使いいただけるのです。
季節限定タオルハンカチの登場
2011年くらいから、タオルハンカチの人気は不動のものとなり、さまざまな企業からお声をいただき、限定モデルを作成させていただくようになります。 その商品開発の技術が当店のものづくりにも生かされ、2013年春にシーズン限定タオルハンカチというものが誕生します!
今ではこの季節になるとお客様がソワソワしてしまうほど、待ち侘びていただいている、桜をモチーフにしたタオルハンカチです。 この年、初めて、バイカラー(レースを2色使う)レースが誕生したのです。このお品物のヒットをきっかけに、季節限定のタオルハンカチという概念が誕生しました。
コーヒーカップをモチーフにしたレースは2014年8月に。私はデザイナーから提案を受けた時、衝撃を受けました!これは大ヒット間違い無し!と(笑)。
本当にたくさんお買い求めいただいたお品物でした。現在のシーズンタオルハンカチという概念を作ったのは、桜と、このコーヒーカップがきっかけであったと思います。これらの商品のヒット無しではありえなかったと、今思うと感じております。
シーズンタオルハンカチの登場
さて、タオルハンカチを初めて発売してから14年。13年目にお作りした桜やコーヒーカップからアイディアを受けて、今まで、定番的にいつでも店頭に並べるハンカチでは無く、季節限定のお品物を考案し、シリーズ化しよう!という決断をいたしました。
常時販売しているタオルハンカチの売上がその分減ってしまうのでは無いか?当店のお客様はお花モチーフがお好きなはずだから、コーヒーカップのようなレースはたまたまヒットしただけでは無いのか? そんなざまざまな議論がありながら、満を持して登場する、シーズンタオルハンカチ!!
上の画像は、2015年に登場したシーズンタオルハンカチのカタログです。この当時は1ヶ月に1シリーズの発売だったのですね。
発売してから、当初懸念していたことは吹き飛びました。定番のタオルハンカチの売上が落ちることなく、シーズンタオルは大ヒット!お客様もお喜びいただけ、来月は何が入荷するの?といったお問合せも増えました。 これをきっかけに毎月楽しみに当店にいらしていただく方が増えました。本当にありがたいことでございます。
このカタログの中ですと、一番人気だったのは、ワインですね。リバイバル総選挙の時も9位にランクインするほどの人気でした! この年をきっかけに今も尚続くシーズンタオルハンカチという概念が誕生し、オンラインショップで発売すると開始1分で売り切れてしまうような人気アイテムもあるくらいのお品物に成長しました。こう考えると長年お商売を続けることの大切さというものを実感します。
2015年の当時はシーズンタオルハンカチでバイカラーのものは無かったですね。 では最後にいつ頃からバイカラーレースが主流になったのか?そして、歴代のハンカチの中で私の個人的に好きだったハンカチをいくつかご紹介して、終わりにしたいと思います。歴代ハンカチの中でお客様に人気だったお品物については、「好評を博した「復刻版シーズンタオルハンカチ企画」来シーズンのラインナップも紹介!」をお読みくださいませ。
ということで、あと少しだけ、お付き合いくださいませ。
シーズンタオルハンカチがバイカラーレースになったのは?
2014年1月に桜のタオルハンカチが登場し、バイカラーレースの人気が出始めました。しかし、翌年の2015年に発売したシーズンタオルハンカチにはバイカラーレースは存在しません。
その理由は、まだまだ、バイカラーレースは技術的に難しく、安定的に作成できなかったこと、コストも高かったこと、デザイン的に2色のレースなので、ハンカチ生地の選定が難しかったこと、などが挙げられます。 しかしその壁を超えて、全ラインナップがバイカラーレースになったのは、2018年の秋冬シリーズからでした。
秋冬カタログデータ
この年のデザイン提案があった時、またしても私は「これは間違いなく人気になる!」と思いました(笑)。 それくらい並べた時のインパクトが大きかったですね。レースモチーフを考える難しさもさることながら、秋冬という1シーズン通して店頭に並んだ時に、色に偏りがないか?はかなり重要な要素です。 しかし、このシーズンのハンカチは、レースも生地も彩がとても豊富で綺麗でした。男性の私でも集めたくなってしまう気持ちになるのです(笑)。
このシーズンで一番好きだったお品物はマカロンです。
色合いがとっても綺麗で、まさにマカロンを彷彿とさせる、美味しそうなレースでした。あ、私自身はマカロンをあまり食しませんけどね(笑)。 それでも食べたいっ!と思わせるレースの仕上がりは、本当に素晴らしかったですね。マカロンのお菓子と一緒にプレゼント、なんて、とっても気が利いていると思いませんか?あ、そういえば誰にもプレゼントしてませんでした・・・(笑)
私の個人的に好きなシーズンタオルハンカチ5選!
正直な話、読者のみなさまは私の個人的な感想は、どうでも良い、とお思いかと思います(笑)。 しかし、創業一族で現在の営業責任者の私の小さい声を少しだけお聞きくださいませ(笑)。
ランキングというよりは、発売年度順でご紹介していきますね。
りす
私、りすを飼ったことはありませんが、とっても可愛くないですか?バイカラーレースなので2色のリスがいるのですが、どちらもなでなでしたくなります。 また、このどんぐりをほおばっている口元が可愛いのですよ。お分かりいただけますか?思わず、どんぐりを少しほぐしてあげたくなるような、愛くるしさがポイントです。
だるま
このだるまさんは転びません。ご覧ください。物凄くリアルにだるまさんがレースで表現されているのです。 縁起がよさそうなレースモチーフで、持っているだけで幸せを運びそうですよね!?外国の方へのお土産などでも人気があったシリーズでした。
おにぎり
日本人のソウルフードといえば、「おにぎり」この海苔の感じがたまらなく食欲をそそりますよね。しかもひらがなで「おにぎり」って書いてあるんですよ。 大小のおにぎりがおにぎりころりんという感じで表現されているハンカチで、このレースを見ると私はおにぎりが食べたくなります。
このシリーズは爆発的な人気が出ましたね。オンラインショップでは発売と同時に即完売し、元町本店へもお客様が殺到しました。 そして、京浜急行の横浜駅の上りホームで自動販売機で販売していたのですが、その自動販売機でも大フィーバーしていました。そして、その人気があまりにも凄かったので、おかずをハンカチの生地に刺繍をしたハンカチも発売しました。
ご覧ください。このタコさんウィンナーがたまりませんよね!刺繍デザインも何度もやり直し、本当に美味しそうにするまで結構苦労した覚えがあります。 お弁当箱のデザインにもこだわり、開けて見たくなるような梱包、開けてみたらこんなに素敵な刺繍が入っている。そんなサプライズも用意しておりました。このハンカチ弁当を持ってピクニックにいきたくなりますよね。
寿司
このシリーズも秀逸でした。個人的には初めてデザインをみた時の心が踊る感覚が忘れられません。 レースでも「まぐろ」、「鮪」と表現されており、このシャリにまぐろのネタが乗った感じが、なんとも食欲をそそりませんか?しかも、このシリーズはタオル生地をジャガード織りにしているのですが、その生地部分にも寿司ネタが漢字で書いてあるのです。 実際にSNSの書き込みで、お寿司屋さんに持っていきました、というお声を頂戴したほどです。
ビール
発売当初から即刻完売し、復刻のお声をたくさんいただいたビールモチーフ、お酒を召し上がる方なら、居酒屋さんで「とりあえずビール!」と口にしたことが必ずあるのではありませんか?(笑) 私は最近注文時に「とりあえず」しか言わなくてもビールが出てくることが発覚するくらい、とりあえずと、ビールはセットですよね。
そんな言葉がレースで表現されていて、ビールももちろん美味しそうに表現できてます。ご自身がお酒を召し上がらなくても、お酒好きの方へのプレゼントに最適! そして必ずやこのハンカチモチーフを肴に一杯飲めることでしょう。
そんな大人気ビールレースのハンカチは、多くのお客様のご要望により、来年、復活します! ぜひともまだゲットできてない方、既にお持ちの方も洗い替えにもう1枚、いかがでしょうか?来季は新色も出ますので、楽しみにしていてくださいね!
まとめ
さて、いかがでしたでしょうか?1分半に1枚売れているタオルハンカチの歴史を振り返ってみました。
タオルハンカチ第一弾はスウィートローズのシリーズでワンポイントの薔薇モチーフが魅力のハンカチ、そして歴史を追うごとに、どんどん進化していくレース。 私たちもまだ現在が完成形とは思っておりません。常にお客様にお喜びいただけるよう、製品開発を今後も行っていきますので、これからも新たなタオルハンカチを楽しみにお待ちください!