富、権力、愛の象徴といわれた「レースハンカチ」にまつわるストーリーをご紹介!

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繊細な糸で織りなされたレースハンカチ。レースのみで作り上げられた華やかかつ上品なデザインには思わずため息が出てしまうほど。

今回は、レースハンカチにまつわるちょっとしたストーリーをご紹介します。
レースハンカチに込められてきた、先人たちのさまざまな想いも感じてもらえるコンテンツになっています。ぜひご覧ください。

16世紀のレース

16世紀にかけてヨーロッパで広まったレースは、瞬く間に名立たる王侯貴族たちを魅了していきました。そして、フランス革命を迎える18世紀までおよそ200年以上もの間、富や権力の象徴として存在し続けました。
当時の貴族の肖像画に描かれてるレースを見ると、その人が活躍した時代や、どのくらいの権力を持っていたのかがわかるほど重要なアイテムだったといわれています。当時、レースは最先端のファッションアイテムだったのです。

当時のレース(アンティークレース)は現存するものがあり、いずれも細やかな網目や美しいデザインばかりで、まるで芸術作品のような感動を与えてくれます。
糸の宝石といわれる所以もおわかりいただけるのではないでしょうか。

レースハンカチの歴史

レースはインテリアや服飾品のイメージがありますが、レースハンカチも当時高級品として貴族に愛用されていたとされます。
実際に16世紀半ばごろのレースハンカチはいまも現存品を確認することができます。

機械レースが登場する以前のレースハンカチは、ひとつひとつの刺繍が非常に緻密で、職人の技術力の高さが伺えます。実際に、当時のレースハンカチは相当に価値のあるものとされており、女性にとっては自らを象徴するような、命にも変え難い存在だったのではないかと考えられます。
現在もアンティークレースとしては高値で取引されていることが多いそうです。

レースハンカチは富や権力の象徴としてだけでなく、愛の象徴としても存在していました。
ヨーロッパでは、古くからハンカチは女性から男性へ贈る「愛の贈り物」としても用いられていました。
レースが最盛期を迎えていた18世紀には、レースのハンカチは貴族女性の三種の神器のひとつになります。
貴族の女性のハンカチは、家紋や本人を象徴するモチーフがレースや刺繍で施されているオーダーメイドかつ一点ものでした。彼女たちは、競って自分らしく趣向を凝らしたレースのハンカチを作らせていたのでしょう。

また、レースのハンカチは逢瀬の約束にも使われていました。素敵な男性を見かけた際に、女性はその男性の前でさりげなく(わざと)ハンカチを落とします。拾った男性は、ハンカチに施された家紋やモチーフから女性を特定し届けるというわけです。
レースのハンカチは非常に高価でしたし、いまでは想像もつかない位置づけのものだったのです。

マリー・アントワネットとレースハンカチ

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マリー・アントワネットとレースハンカチにも実は意外な繋がりがあるとされています。
18世紀に入ると、マダムポンパドールに代わりファッションリーダーとして注目を浴びるようになった彼女は、フランス宮廷によるファッションを欧州に発信していきました。その中のひとつがハンカチといわれています。

当時は様々な形のハンカチがありましたが、マリー・アントワネットは自分だけ特別なハンカチを持ちたかったことから、彼女の進言でフランス王国ルイ16世が「ハンカチは全て正方形にすべし」という法令を布告させました。

それによって国民に正方形のハンカチが世に広まったとされていますが、いまではハンカチというと正方形が一般的ですね。あくまでも逸話のひとつではありますが、私たちにも身近なアイテムにこんな裏話があると知るとロマンを感じますよね。

近沢レース店 ハンカチフェスティバル

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近沢レース店では、11月3日の「ハンカチーフの日」にちなみ、ハンカチフェスティバルを開催しております。
四角いハンカチーフを流行させたといわれるマリー・アントワネットへ想いをよせ、あえて「サークルタオルハンカチ」を作ってみました。

当店のタオルハンカチをご愛用いただいているお客様にも、そうでないお客様にも楽しんでいただけるような工夫を散りばめております。ぜひこの機会にご覧ください。

まとめ

長い歴史のなかで多くの人に愛されてきたレースハンカチ。ひとつ持っているだけでファッションや雰囲気に華やかな印象を与えてくれます。
この機会にぜひひとつお手に取ってみませんか?