正しいお手入れで長く楽しもう!麻ハンカチのお手入れ方法

正しいお手入れで長く楽しもう!麻ハンカチのお手入れ方法

ハンカチやお洋服、日傘の素材としてもよく用いられる麻。サラッとしていて通気性も良く、日々の暮らしを快適にしてくれる素材です。

麻は、きちんとお手入れすれば10年以上美しい姿で使い続けられると言われています。丈夫なので日常的に使えてお洗濯も気軽にできるため、愛用していらっしゃる方も多いかもしれませんね。

ただし、シワになりやすかったり縮みやすいという一面も持っているため、美しく長く使うためにはちょっとしたコツを抑えておく必要があります。

今回はそんな麻に焦点を当てて、基本の洗い方から、シワを取るアイロンの方法、上手な保存方法まで、麻ハンカチをご使用いただく上で必要な情報をぎゅっとまとめました。ぜひご参考になさってくださいね。

麻素材の特徴

麻素材の大きな特徴として、以下のようなポイントが挙げられます。

  • 速乾性
  • 丈夫さ
  • 清涼感
  • 心地の良いシャリ感

これらの特徴からも、ハンカチとして使用するのにピッタリな素材であることがお分かりいただけると思います。丈夫なため毎日気兼ねなく使用できるだけでなく、すぐに乾くので鞄の中でも常に清潔に保つことができます。

また使うほどに繊維がやわらかくなり、自分の手に馴染むような肌触りに変化していきます。お気に入りの麻ハンカチは長く使うことで、心地の良いシャリ感や風合いを育てていくという楽しみもあります。

「麻」と「リネン」ってどう違うの?

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ハンカチやお洋服の素材では、麻ではなく「リネン」と表記されていることが多いのにお気づきの方もいらっしゃると思います。ここでは一度麻とリネンの違いを簡単に整理しておきましょう。

結論から言ってしまうと、リネンは麻素材の一種です。ただし、リネンは特に肌触りがやさしく水にも強いため、麻の中でも評価が高いのが特徴です。

このことから、アパレルなど肌に触れる製品にはリネンが積極的に使われています。もちろん当店でもこのようなリネンの特徴を活かし、多くの麻製品にはリネンを使用しています。

リネン製品は、見た目の美しさと実用性を兼ね備えており、お客様に快適で長く愛用できるアイテムを提供することができます。リネンの持つ自然な風合いや高級感は、日常生活に豊かさと快適さをもたらしてくれるでしょう。

麻ハンカチ、洗い方の基本

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それではここからは基本の洗い方とお手入れについてご紹介いたします。

中性洗剤を使う

当店では、麻素材のお洗濯には中性洗剤の使用をおすすめしています。
また、漂白剤入りの洗剤、特に塩素系洗剤の使用は避けてください。

ぬるま湯以下の温度で

レースがあしらわれている当店の麻ハンカチは、ぬるま湯以下の温度で優しく手洗いで洗っていただくことを推奨しています。
長時間水の中に漬けておいたり、お湯の温度が高すぎると色落ちの原因になってしまいますので短時間で洗いあげ、軽く水を切って干してください。

洗濯機を使用する場合はハンカチを畳んだ状態でネットに入れ「手洗いコース(おしゃれ着洗い)」か「ドライコース」で洗ってください。シワになりやすい素材のため、洗濯機の場合も脱水は短時間に留め、よく伸ばして干しましょう。

シワを防ぐ麻の脱水と干し方

丈夫で肌触りもよく乾きやすい、良いこと尽くしのように感じる麻ですが、シワになりやすい素材というデメリットもあります。

麻は完全に乾いてしまうとシワが定着してしまい、シワが取れにくくなります。洗濯の時からシワを防止する工夫をしておくのがおすすめです。

麻素材は脱水のしすぎに注意!

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思ったよりもたくさんの水を含ませた方が綺麗にシワが伸びてくれます

麻素材にシワがつく大きな原因は「脱水のしすぎ」です。しっかり脱水しすぎるとシワになりやすいので、お洗濯の際は軽く水気を切る程度に止めるのがおすすめです。
絞るのに抵抗がある場合はバスタオルなどに挟んで優しく水気を切ってあげるのもいいでしょう。少し水分が残っているくらいの方が、干した時に水の重みが自然のアイロンとなりシワなく乾かすことができます。

日陰干しで色落ちとシワを回避

直射日光のしたに長時間干してしまうと、日焼けや退色に繋がります。麻素材はもともと速乾性に優れているので風通しの良い日陰に干しておけばすぐに乾きます。

洗濯バサミを使うとはっきりと干した跡が残ってしまうので、太めのハンガーにかけるのがおすすめです。

麻のシワを伸ばす、アイロンのかけ方

正しいお手入れで長く楽しもう!麻ハンカチのお手入れ方法

速乾性が魅力の麻ですが、乾かしすぎるとパリパリ・ゴワゴワになってしまうことも。麻の心地いい手触りも薄れてしまうので乾かしすぎは禁物です。

ただし麻のアイテムの中には、風合いのあるシワがより魅力を引き出してくれる場合もあります。時にはアイテムに合わせて、あえて自然なシワを生かすのもいいかもしれません。

ご自身の用途に合わせてさまざまな風合いの麻を楽しんでくださいね。

アイロンがけは乾き切る前に

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たっぷり水を含ませてから手アイロンをすれば、こんなに綺麗に

麻素材に限らず布のシワは乾く時に定着していきます。とくに麻はシワがつきやすく、伸ばしにくい素材なので注意が必要です。

麻素材についてしまったシワを伸ばす時は、一度水分を与えて生地をやわらかくしましょう。洗濯をして乾き切る前にアイロンを当てたり、乾いたものには霧吹きで水をかけ少し湿らせてあげます。

水分を含み、生地がやわらかくなったところでアイロンをかけるとシワ伸ばしが楽になります。 たっぷりのお水を与えて手アイロンするだけでも、こんなにシワが伸びてくれます。

アイロンは熱めの温度設定

アイロンの温度は熱めに、押すようにゆっくりとかけるのがおすすめです。

洗濯表示では、アイロンは中〜高温と指示されていることが多いと思います。ただし麻の他にも素材が混ざっている生地の場合はこの限りではありませんので、洗濯表示を確認してからアイロンがけしてください。

あて布を使用する

麻に直接アイロンをかけると、生地にテカリが出てしまうことがあります。このテカリは麻素材がアイロンの強い圧力で押しつぶされ表面が平になって光を均一に反射することでおこります。

アイロンがけの際には当て布をして、おえるようにしてゆっくりかけましょう。当て布を挟むことで麻への影響が少なくなり、テカリを防止することができます。特に濃い色の生地はテカリが目立つので、必ず当て布をしましょう。

うっかり「テカリが出てしまった!」という場合も心配ありません。上記で説明した通り、アイロンによって生地の表面が平になっていることが原因です。霧吹きなどで生地に水を含ませて繊維をふっくらさせれば解消します。ぜひ試してみてくださいね。

麻ハンカチを洗濯するときの注意点は?

最後に洗濯の際の注意点をまとめます。お手入れや保管時に気をつけていれば、お気に入りの麻ハンカチを長く楽しむことができますよ。

縮みやすい

麻は繊維の目が粗いので、水洗いすることでキュッと目が詰まり、若干縮んでしまう特徴があります。高温のお湯で洗うと過度に縮んでしまう恐れがあるため、ハンカチの洗濯には30℃くらいのぬるま湯を使用しましょう。

麻だけでなく、コットンやウールなども同様の性質を持っています。天然素材の製品を洗濯する時は一度洗濯表示を確認するくせをつけておくといいですね。

色移りしやすい

麻のお洋服やハンカチには、染料によって鮮やかな色に染められたものも多くあります。鮮やかな発色でとても美しいのですが、使用中に繊維の中まで染み込んでいない染料が水や汗によって溶け、色移りの原因にもなっています。

何度か洗っていると色落ちも落ち着くので、新しい麻のアイテムは何度か単独で洗うのがおすすめです。

黄ばんでくることがある

繊維の目が粗い麻は、汗皮脂汚れや洗剤のすすぎ残しが貯まりやすい形状になっています。これらが蓄積し、酸化することで黄ばみ汚れとなって現れます。日々のお手入れでは、たっぷりの水でしっかり洗い流して黄ばみを防ぎましょう。

綺麗な状態を保つための収納方法

麻のハンカチを保管しておく際は、洗濯して良く乾かしてから収納しましょう。長時間直射日光が当たる場所に保管すると日焼けや黄ばみの原因になってしまうためおすすめしません。通気性が良く湿度の低い日陰に収納しましょう。

機密性の高いタンスにしまう場合でも、たまに引き出しを開けて空気の入れ替えを行うといいでしょう。虫やカビの被害を防ぐため、防虫・防カビ剤の使用も効果的です。

ひーちゃん
ドキュメントケースを使用して収納するスタッフもいるようです

近沢レース店の麻ハンカチ

麻ハンカチ、洗い方の基本

当店は1901年に絹の輸出商として創業し、その後西洋文化の発信地であった横浜でリネンストアーに転進いたしました。

創業から100年たった今でも看板には「LINEN STORE Yokohama Motomachi」と記載しており、数多くのラインナップを世に送り出してきた麻素材ハンカチは当店の原点と言えるほど思い入れの強いものです。

定番から新作まで、さまざまなデザインを取り揃えております。当店のアイテム、初めての1枚としてもぜひ選んでいただきたいのが麻ハンカチです。

商品の詳細はこちらからご覧いただけます。

まとめ

今回は麻ハンカチのお手入れから注意点までご紹介しました。

さまざまなカラーやデザインの麻ハンカチを取り揃え、上質なリネンを使用したハンカチはプレゼントにもおすすめです。

麻ハンカチは優れた速乾性とサラリとした質感が心地よく、夏だけでなくどの季節にもピッタリ。すでにご愛用の方も、これから挑戦してみたい方も、正しいお手入れで麻の風合いを楽しんでみてくださいね。

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